|
「川下り(4)」
この辺りはまだまだ急流が多く、ザワザワと瀬の音が近づくにつれパドルを持つ手に緊張が走る。 前方に迫る橋桁を避けながら何とか乗り切り歓声を上げる。 筏からの眺めは両岸の堤防と岸辺に茂る柳の木、その下にどこまでも続く密生する葦、 堤防の上を時々走る車以外に建造物や生活に関わる一切のものは目に入らない、 飽くまで澄み切った五月晴れの青空に心が洗われる思いだ。耳に入るのは瀬音の他に キリリギョシギョシとオオヨシキリの賑やかな鳴き声、筏が進むのにつれ次から次へと鳴き声が リレーされてゆく。多分今は子育ての時期であろう、見慣れぬ筏に警戒してお互いに鳴き交わして いるのだろうか。でも私にはそれが何とも心地よい笛の音に聞こえる。 そうこうしている内に坂城の堰が近くなったので一旦岸に上がる。 堰の下から再び筏を下ろし今度は小学生二人を加え瀬に向かってこぎ出す、 しぶきを浴びながら下ると歓声が一段と大きく、オオヨシキリに応える。 橋桁の辺りで流れが速いとなかなか橋桁をさけきれない、一度は吸い寄せられるように近づき、 仕方なく子供たちにしっかり筏につかまらせあとは成り行きに任せる。 ドーンと衝突するが、我が筏はくるりと向きを変え無事に通過。 やれやれと又流れに任せて下っていく内に初日の停泊地である上山田温泉を眺める中州に到着、 今宵はここでキャンプとする。
|
|
| ||||||||||||||||||
| 高原の宿へのリンク | もくりん | モルゲンローテ | 暖家 | 霧ヶ峰のペンション | マップ | 隠れ里の四季 | 地域情報 | お便りありがとう | |
|
| |||||||||