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「川下り(5)」
上山田温泉の灯りを望むキャンプは、心地よい川風のもと、バーベキューの火を囲みながら 今日一日の体験をあれやこれやと話し合い、ビールと酒がことのほかうまい。 川靄の立ちこめるすがすがしい朝を迎え、今日のコースを確認。相変わらずの好天、 快適なクルーズが期待できそうだ。 今日はゴールの篠ノ井橋まで12km、半日の行程、キャンプの後片づけを済ませ新たな気持ちで 筏を流れにのせる。ここから暫く流れは緩くのんびり下る、川幅も広くなり目に映る光景は 河川敷の灌木、相変わらず鳴き交わすオオヨシキリのかしましいさえずり、遠景は更埴、聖高原の 山々、山の切れ目に望まれるのはアルプスの峰々か、この景色を独占できるのは我々だけ、 信州信濃の真っ只中、水量の増えた千曲の流れに任せて眺めるパノラマ、いつもの風景と 全く異なるこの素晴らしい筏からの眺めは川下りの冥利に尽きるというもの。これは一人では出来ない、 良い仲間があってこそ、つくづくよかったなと感じる。 冠着橋を過ぎる頃から中州が増え、本流を右左と見極めながら筏を進める、次々と現れる ザワザワという荒瀬に緊張が走りその時は景色を見る余裕はない。 平和橋をくぐるとき橋上の サポート隊と手を振り無線交信する。2日目のことでもありパドル捌きもうまくなり時々被る水しぶきが 心地よい、近く解禁される鮎のはねるのも見られる。前方左手に長野道姥捨SAらしきものを 眺めながら千曲橋を過ぎると稲荷山地籍、中州を避けて快適なスピードで進む。 暫く行くと流れが緩くなり缶ビールでのどを潤す、長野自動車道の立派な鉄橋の下を通ると 間もなく終着篠ノ井橋、正午揚陸、初年度の川下りを打ち上げる。 さて、日本海まではまだまだ遠い、何が起こるか、楽しみは明年以降にお預け。
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